「やると決めたら、最後までやりきる」。そんな女性が理想です・薊 理絵さん<前編>

「やると決めたら、最後までやりきる」。そんな女性が理想です・薊 理絵さん<前編>

2021.02.01

第47回目は、女子サッカーチーム「ちふれASエルフェン埼玉」で活躍中の薊 理絵さんにご登場いただきます。サッカーを始めたきっかけや日々の過ごし方、サッカーを続けるために心がけていることなどについて伺います。笑顔が素敵な薊さん。笑顔の奥には、日々の努力と強い精神力、何事も前向きに楽しむ姿勢がありました。

本当は辞めたくて、泣きながら通っていたんです(笑)

ー 薊さんがサッカーをはじめたきっかけを教えていただけますか?

小学2年生の時、兄が所属していたサッカークラブについて行ったことがきっかけです。男の子ばかりのチームでしたが、5年生の時まで在籍していました。他にも、水泳やピアノ、習字なども習っていて、忙しい小学生でしたね。

ー アクティブですね。その頃からサッカーが好きだったのですね。

本当は辞めたくて、泣きながら通っていたんです(笑)。母がとても厳しい人で、「石の上にも三年」とよく言っていたのを覚えています。だから辞めさせてもらえなくて。6年生からは女子だけのチームに所属しながら、中学に入ると並行して他中学のサッカーの部活にも参加させてもらっていたので、まさにサッカー漬けの日々でしたね。

ー 薊さんがプロになろうと思ったきっかけはありますか?

大学の時から「ASエルフェン狭山FC(現・ちふれASエルフェン埼玉)」でプレーしていたのですが、プロになりたいという気持ちは正直なかったんです。それよりも、このチームで強くなりたい、優勝したいという気持ちの方が強くて、その想いでずっと続けられています。今年からプロリーグの参入が決まって、すごいことになったなと思っています。まさかそんなことになるとは思わなかったので、発表された時は感動して泣きそうになりました。

バランスよく食べて、しっかり寝ることが基本です

ー 本当にすごいことですよね。おめでとうございます。サッカー中心の毎日だと思いますが、1日をどのように過ごされていますか?

7時半から8時半の間に起きて、洗濯をして朝食を摂り、自分の時間を過ごします。12時頃から昼食を摂り、13時過ぎには家を出てグラウンドに向かいます。14時頃から練習がはじまる17時半まで体のケアやストレッチ、筋トレなど準備をして、20時頃練習が終わったら、クラブハウスのカフェテリアで夕食を摂って22時頃帰宅します。

ー 朝食と昼食はご自身で管理されているのですね。食事で気をつけていることはありますか?

身体を動かすことが仕事なので、体重維持のために毎日体重と体脂肪を図って、自分のベストを保つようにしています。小さい頃からお米が得意ではないのですが、一日しっかり動けるようにするためには、すぐエネルギーになってくれる炭水化物は必須。トレーニングの一環だと思って毎食食べます。炭水化物以外には、あまり細かく決めてはいないのですが、偏らないよう種類を多めに食べるなどバランスと量には気をつけています。

ー バランスが大切なのですね。食事以外では心がけていることはありますか?

特別なことはしていませんが、しっかり動くために、バランスの良い食事を摂って、しっかり寝る。基本的なことですが、これが一番大切だなと思います。いつも7〜8時間は寝るようにしています。寝不足になると動きが全然違うので、しっかり寝ていないと不安になるんです。

ー 選手は体が資本ですね。私たちも日々元気に過ごすためにも、睡眠と食事、運動が大切だなと感じます。午前中やオフの日はどんな風に過ごされていますか?

午前中は自由に過ごしていますが、試合の映像を観るなど、練習に向けての気持ち作りをしています。週1回オフの日は、もう何もしません(笑)。日曜に試合があることが多いので翌日は動けないことの方が多くて。試合が終わった夜はアドレナリンが出ているせいか、全然眠れないんです。なので、月曜はとにかくひたすら寝ている時もあれば、録画したドラマなどをずっと観ていることもあります。今はコロナ禍で出かけることができませんが、以前はチームのみんなで食事に出かけたり、ショッピングに行ったりもしていました。

落ち込んでいる時こそ、笑って前向きに

ー 試合でうまくいかなかったり、辛いことがあったりした時はどのようにモチベーションを保っているのですか?

基本的に負けず嫌いなんです。すごく落ち込んでも、翌日クラブに行ったら、そういうところは絶対に見せません。とにかく笑います!チームメイトもみんな仲が良くて面白いので行くと自然と笑っていますね。笑っていると気づいたら気分が上がっているし、前向きになれますよね。落ち込んでいる時こそ、笑うようにしています。あとは、周りの人にも恵まれてきて、本当に助けられています。だから頑張れるというのもありますね。しんどい時も苦しい時ももちろんあるけれど、絶対に応援してくれる人たちの存在は、本当にありがたいです。

ー 薊さんの理想の女性像はありますか?

母の教えでもある「石の上にも三年」という言葉をいつも心に留めています。どんな状況下でも、一度やると決めたら最後までやりきる、そんな女性に憧れますし、自分自身も目指しています。

ー 女子サッカー選手として、今後の展望などを教えてください。

コロナ禍で、昨年は無観客試合だったり試合ができなかったりと、大変でした。その分、応援してくださる方たちの力って本当に大きかったんだなと実感もできました。今はこういう状況で、満席でプレーするということがなかなか叶いませんが、状況が落ち着いてまたたくさんの方に試合を見ていただける日のためにも、もっと頑張りたいと思っています。

photos by yoshimi
hair&make-up by Yuki Ando

※ 薊 理絵さんは2020シーズンをもって現役を引退されました。
選手として積み重ねてきた時間が、今後の益々のご活躍につながることをお祈りしております。

薊 理絵さん

薊 理絵さん
(あざみ・りえ)
ちふれASエルフェン埼玉クラブアンバサダー。1989年生まれ。高校卒業後、大学時代から「ASエルフェン狭山FC(現・ちふれASエルフェン埼玉)」に所属。2013年親善試合・ナイジェリア戦(9月26日)で代表デビュー、2015年 EAFF女子東アジアカップ2015メンバーの実績を持つ。