第65回目は、ローフード研究家の都田恵理子さんにご登場いただきます。ドゥーオーガニックの広報として10年近くブランドに関わっていた都田さん。現在はローフード研究家として、ローフードの魅力を伝える傍ら、メディアの企画監修やレシピ提案、イベント出演など幅広く活躍しています。食を中心にオーガニックやサスティナブルな暮らしを実践している都田さんに、ローフードを学んだきっかけや心身ともに健やかな暮らし方、サスティナブルなモノ・コトの選び方について伺います。

“体調不良をきっかけに出会ったローフード。食を見直すことで、ライフスタイルも考え方も変わりました”
ー 都田さんの現在の活動について教えてください。
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現在は、東京と千葉で二拠点生活をしながら、美容と健康を中心に、食に携わる仕事をしています。ドゥーオーガニック時代に学んだローフードの知識を生かして、東京と千葉でローフード教室を開催したり、メディアなどでオーガニックライフのブログを執筆したり、ウェルネス企画を監修したり、美容や健康関連のプロダクトを監修したりと、幅広く活動しています。
ー 食と美容を中心に幅広い活躍ぶりですね。都田さんがローフードを学ぼうと思ったのは、どんなきっかけからですか?
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きっかけは、体調不良を機に食生活について考えたことでした。当時は、仕事も楽しくて日々充実していたのですが、一方で、自分の時間がなかなか取りづらく、食事も偏食ぎみでした。加えて睡眠不足もあり、それによって体調を崩しやすくなっていて。半年に一度、救急車で運ばれるほどでした。便利だからと栄養バランスを欠いたジャンクなものを食べることも多く、ある食べ物を食べると必ず気分が悪くなることがあって。なんとなく体の不調は、食事に原因があるのではないかと思うように。そこで食事を見直したいと思い、いろいろと調べたり学んだりしているなかで、ローフードと出会いました。ローフードは、可能な限りオーガニックの新鮮な野菜や果物、ナッツ、オイルなどを、極力火を使わず加工せずに短時間で調理し、食べ物に含まれる酵素、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質を効率よく摂り、健康な体を取り戻すというもの。健康的な食事法はいろいろとありますが、自分の考え方やライフスタイルにフィットしたのが、ローフードでした。


ー 食生活もガラリと変わったと思いますが、日々の食生活で心がけていることを教えてください。
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毎朝必ず果物を食べて、寒い季節は野菜スープも食べています。朝は消化に負担をかけないものを食べることが大切。その分、お昼はしっかりと一汁三菜の食事を食べます。ローフードの食事だとヴィーガンになりますが、普段の食事と組み合わせていくというのが理想なんです。「◯◯だけしか食べない」というのではなく、バランスよく食べるようにしています。
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夜の食事で一番気をつけているのが時間帯です。あまり遅くならないように気をつけますが、難しいときは、その日の体調に合わせて野菜を多めにしたり、肉や魚を少なめにしたりと、調整しています。まずは、自分の体のしくみや消化のメカニズムを知ることが大事。自分にとって消化吸収の良いものを食べて、体の代謝をあげれば、痩せやすくなったり、肌がきれいになったりと、美容にも健康にも嬉しいことばかりです。
ー 食を変えると自分の体を知るきっかけにもなりますね。体調や気持ちにも変化はありましたか?
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食事を見直したことで、食べ物が自分の体を作っているということをとても実感できました。また、今まで外に向いていた意識が自分に向くようになったというのも、とても大きな変化です。それまでは若さで頑張れていたけれど、一度立ち止まって、自分のコンディションを食から見直すというのは、とても大事だと実感しました。それを選択した自分がいたからこそ、今があると思っています。運動も定期的にするようになり、食を見直したことで、生活も考え方もガラリと変わりました。

“健康もサスティナブルな暮らし方も、手を抜きながら程よく長くつきあっていきたい”
ー 忙しい日々でも上手に続けるコツはありますか?
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私の場合は、とにかく楽がしたいので(笑)。ボタンひとつでヘルシーなジュースが絞れて健康になれるものなど、1つで多機能なものや、忙しくて外に出られない時でも体に優しいスイーツや食材を届けてくれるECサイトなどを活用しています。手を抜きながら、程よく長く付き合っていくのが大事だと思っています。健康的な食生活というと、どうしても頑張らないといけないイメージがあるけれど、今はいろいろと頼れる技術も増えてきているので、新しいものはどんどん取り入れています。手軽に簡単にきれいになれるものを、常に追い求めている気がします。
ー 便利なものが増える現代ですから、それを上手に取り入れるのも手ですね。日頃からオーガニックやサスティナブルなどについても意識していますか?
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ドゥーオーガニックでのものづくりを通して、オーガニックやサスティナブルについて意識はしていましたが、食を大切にするようになってからは、さらに身近なものになりました。現在の仕事でも食を中心にサスティナブルなモノ・コトの情報に触れ、それを発信する機会も多く、ほとんどのことが仕事とプライベートが繋がっています。生活の中の、サスティナブルを自分なりに、実現しています。
ー 都田さんが、モノ・コトと選ぶときに意識していることを教えてください。
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食べ物も物も、使うこと、選ぶことで、経済的な面でも環境負荷の面でも誰かの役に立っているかどうかを意識して選ぶようにしています。最近いいなと思い利用しているサービスが、グルテンフリーやシュガーフリーのスイーツを届けてくれるECサイト。全国各地のスイーツを取り揃えているのですが、1店1店担当者が足を運びものづくりへの思いを受け取り、それをITの技術を使って広く発信して届けています。こういうことが未来の姿なのかなと感じました。
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今、人の顔が見えることはとても大事ですし、商品だけでなく作り手の思いもきちんと届けてくれるサービスや物に興味があります。さらに買い手の声もきちんとヒアリングしてくれるシステムもあり、それが上手にパーソナライズされています。そんな作り手と買い手の思いや声が行き来できて、アナログとデジタルのバランスが良いサービスやブランドを選ぶことが多いですね。

“自然と都会を行き来する生活。新しい発想や視点、人の出会いをもらっています”
ー アナログとデジタルのバランスが良いモノ・コトが心地よい都田さん。まさに自然の多い千葉と都会の東京のバランスのようですね。
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はい。自然も都会も好きなので、バランスよく暮らせています。千葉の家は、海まで徒歩3分。趣味であるサーフィンを楽しんだり、地元で採れる野菜や卵を購入したり、名水を汲みに行ったりと、自然や作り手に近い場所です。仕事で執筆することも多いのですが、千葉ではそういった作業や撮影が落ち着いてできるので気に入っています。一方東京では、新しい情報のインプットや打ち合わせなど、アクティブに動きます。
ー 生活にメリハリがありますね。二拠点生活で気持ちや環境も変化を感じますか?
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もともと仕事柄出張も多く、メディアを回って毎日現場が変わることは、自分に向いていると思っていたので、生活環境を二分するのはまったく違和感はありませんでした。むしろそうすることで、いろいろな発想が生まれてきたり、固定観念に囚われなくなったり。また環境が変わると、必然的にいろいろな人や物事に触れ合える確率も高くなり情報量も増えます。以前から定期的に自然の中に身を投じるようにしていましたが、二拠点生活で暮らす場所を変えることは、思った以上に心身のリフレッシュになっています。
ー 二拠点生活は、ご自身の性質にも合っていたのですね。
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海が近く、サーフィンをする人が多い場所は、海外と行き来している人や在住経験がある人も多く、海外のオーガニック事情や食事情の情報も手に入りやすくなりました。感覚や価値観も、東京よりグローバルかもしれません。ひとつの場所にとどまらず、外に出てみることも大事なんだなと改めて感じました。おおらかな方も多く、人生を自然の流れの中で楽しんでいる印象。たくさんの気づきをもらっています。

ー 今後の展望を教えてください。
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これから多くの場面で「ウェルビーイング」が注目されると思います。その中で私も、自分の持っているスキルが活かせたらいいなとは思っています。そのためにも、ひとつの場所にいるよりもいろいろな場所に出向いて、たくさんの人と繋がったり共有したりして、フットワーク軽く、いつでも動けるようにということを心掛けています。働き方も多様になってきている現代では、すべては自分次第。そのためにも心身ともに健やかであることは大切だなと思っています。世界的に人口が増えるに従って、食生活もさらに多様になってくると思います。そのなかで食の分野でどう貢献していけるのか、予防医学の観点も含めて関心を持っています。食環境やフードテック、スマート農業、作る人と食べる人を直接繋げるようなサービスなど、どんどん出てくると思います。バランスよく情報を取り入れながら、発信していけたらと思っています。
ー 後編では、都田さんのドゥーオーガニック時代を、取締役兼宣伝広告部 部長の本田晃久と一緒に振り返ります。
photos by yoshimi
hair&make by Yumi Kikuchi edit&text by Hitomi Takano

都田恵理子さん
(みやこだ・えりこ)
ローフード研究家、PR。1976年生まれ。2013年から自身の体質改善を図るため植物をベースにしたヘルシーな食生活にシフト。日本リビングビューティー協会・ローフードマイスターの資格を取得する。国産オーガニックコスメ<ドゥーオーガニック>で10年間PR担当を経験したのち独立。オーガニックで美しく健康になることをテーマにウェルネスに関する旬な情報を発信中。madame FIGARO.jp 「オーガニックコンシャスな生活」(https://madamefigaro.jp/author/member/eriko-miyakoda.html)、ORGANIC STORY「私がハマった、オーガニック教えます。」(https://www.or-st.net/tag/都田恵理子/)
Instagram:@erikomiyakoda
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