第54回目も引き続き、稲見悠夏さんにお話を伺います。編集部のお仕事以外にも、ラジオ出演やオンラインコンテンツの発信など、幅広く活躍されているとか。後半では、ドゥーオーガニックの目指す“帰りたくなるブランド”にちなんで、自分軸を整えて自分に戻れる場所やモノ・コト、メンタルケアについて、また印象に残っているドゥーオーガニック商品についてもお話しいただきました。
「心のケアは身体からアプローチできる」ようやくその意味がわかってきました
ー 本業以外にも、ラジオ出演などさまざまな活動をされていますよね。メンタルケアについてのコンテンツも発信されているとか。関心を持つ方が増えてきていると感じますし、まさに必要としている方も多いように感じています。どんなコンテンツですか?
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ダイエット美容家の本島彩帆里さんとメンタルケアに関するコンテンツ“育むわたし軸”セミナーを発信しました。本島さんと、本島さんが10年以上通われている心理カウンセラーの池内秀行先生と3人でテーマに合わせてお話ししています。私はメンタルが弱い参加者代表として、リスナー側の立場で質問したり悩みを相談したりしています。
先日は、「不安とわたしの付き合い方」というテーマでした。心臓が止まるまで不安はなくならないけど、不安は悪いものではないという説明から始まりました。不安は生きていくために必要なもので、自分を守るものだからと。
お二人の話を聞いていて、不安によるストレスは、現実的なものがストレスなのではなくて、その不安にまとわりつく“自分の思考”がストレスになっているのではないか、と思いました。例えば私なら、撮影のスケジュールが全然組めない、だから最悪の事態を考えてしまうんですけど、その事態に対して自分の対処法が良くないからストレスになっているのかも。課題が終わらないことが不安なのであれば、終わらない限り不安はなくならない。でもその前に自律神経が乱れてしまうから、そういう状態になる前に自分で気づいて労ってあげられたらいいなと感じました。
『HONEY』vol.32より
ー 心と身体は繋がっていて影響し合うんですね。セミナーに参加してから、ご自身の中で気持ちや考え方に変化はありますか?
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かなり変わりました。忙しい時や目の前のことにいっぱいいっぱいになっている時って、自分のことは後回しにして気がついたらぐったり…ということが、しょっちゅうあって。以前は、土日はベッドから起きられないことが多かったんです。疲れやストレスに気がつきにくいのか、「心は大丈夫だけど、身体がついてきてくれない」という感じでした。でも本当は、心もへとへとに疲れていて鈍感になっていたんだと気づきました。
本島さんと先生に、「心のケアは身体からアプローチできる」と教えていただき、ようやく最近その意味がわかってきました。まずは自分の身体の状態に気づいてあげることが大切だし、毎日しっかり身体の息抜きをしてあげることが必要なんですよね。
心と身体は繋がっていると、原稿では今まで何度も書いてきたけど、自分は身体の変化に気づきにくくて、実は昨年末に3ヶ月間休職をしていたんです。医者に、心は元気なんですと言うと、「そういう人が一番危ない」って言われて(笑)。
ー そうだったのですね。休職したことで、暮らし方や働き方は変わりましたか?
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あんなに仕事が好きだったのに、休んだら休んだで、もっと休みたいって思っちゃいました(笑)。
復帰してからは、自分カレンダーをつけています。このリズムだとこの辺りは疲れそうだなとか波がわかってきて。だから、疲れたと感じていなくても無理矢理休むようにしています。夜もいつでもメールを返信していたのですが、返したくても我慢。電話も折り返せるけど、話すと脳が活性化しちゃうから、明日の朝にしようって。おかげで今は心も身体も元気なのがわかります。疲れていた時は、自分にも他人にも厳しくしちゃっていたなって。いつもピリピリしていて、性格もきつくなっていたんですけど、自分に余裕ができると相手にも寛容になれる気がします。今思うと、すごく嫌なやつだった気がする(笑)。
大好きな海、お風呂、スキンケアの時間で、自分に戻れます
出張で訪れた、鹿児島県・奄美大島の海と自然。
ー 気持ちに大きな変化があったのですね! ドゥーオーガニックは“帰りたくなるブランド”を目指していますが、自分に戻れる、自分の軸と整えてくれる場所やモノ、コトを教えてください。
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もともと海は好きだったけど仕事で行きすぎて、つい仕事モードになってしまっていて。でも先日奄美大島に出張で行ったとき、純粋に楽しめているなと感じられて、やっぱり海が好きだなって。何も考えないで、潜ったりサーフィンしたりしていると、本来の自分に戻れるなと思いました。海に行けない時は、ゆっくり自宅でお風呂に浸かっています。入浴は一番手軽なリラックス方法だなと思います。
あとはスキンケアの時間を大事にするようになりました。心と身体は繋がっているとありましたが、スキンケアもそう。体を労ることは心を労ることだと、本島さんと池内先生にも教えていただいたんです。スキンケアで自分に触れることは、心にとても作用するそうです。また占いを担当しているエディターさんに、風水的にも、スキンケアは、“気”が心に入ってくるから、きれいなところでした方がいいとも聞いて、環境を整えることも意識しています。
なんて無駄がないんだ! 当時、包装パッケージには衝撃を受けました
ー 稲見さんが化粧品を選ぶ時、どんな基準がありますか?
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自分が心地よいと感じる香りやテクスチャーでないと続かないので、それは大切にしています。その中で迷ったら、認証マークの有無を基準にします。もう8年近く前になりますが、ドゥーオーガニックに出合ったとき、包装パッケージに衝撃を受けました。当時は箱に商品と説明書が入っているのが当たり前で、それが紙で巻いていて簡易包装だし、しかも開いたら裏に商品説明が書いてあって。なんて無駄がないんだ!と。今でこそサスティナブルがトレンドにもなっていますが、ドゥーオーガニックは先駆けでしたよね。
ー ありがとうございます。日本の風呂敷文化から着想を得ていて、1枚でいろんなものに使えて、それで包むという発想です。裏面に説明書を入れることで資源をきちんと生かし切る、そういう発想のパッケージです。『HONEY』読者は、認証マークを意識される方は多いのでしょうか?
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コミュニティサロンメンバーの間では認証マークの認知度は高いです。誌面でも認証マークについて取り上げたのですが、知ることができてよかったという声も多かったですね。サステイナブル関連の記事はとても反響があるんです。それだけ世の中の意識が向いているというのは嬉しいですよね。
ー ドゥーオーガニック商品で、印象に残っている商品を教えてください。
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ウォッシング ムースは、マイファーストドゥーオーガニックです。日焼けしてしまう機会が多いので、ヒリヒリして痛いときは、贅沢に顔だけでなく体も洗っています。泡が柔らかくてしっとり、モチモチで泡がへたれないのがいいですよね。
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エクストラクト ローション モイスト。これこそ、なんだかんだ戻ってくるアイテムという感じです。化粧水ってなんだかんだ浮気しちゃうことはあるけど、必ず戻ってきます。肌がしっとりと潤う感じがするし、香りが本当にナチュラル。精油ではなくローズ水を使っているから、香りが強すぎず柔らかくて、とても心地良いのですね。
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エクストラクト ローション モイストは、オーガニック コットン パフと一緒に使いますが、これは本当に優秀なコットン!肌に触れるとファ〜って感じで力が抜けます。ヘアメイクさんでも使っている方をよく目にします。大きめでコットンパックをするのにもちょうどいいんです。
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アロマ ソルトは、3種類を使い分けています。先にも話しましたが、自分の軸を戻すためにも毎日の入浴は欠かせません。少量でも香り立ちがよくて長持ちするし、心が元気になりそう。くたくたに疲れた日は、ぬるめのお湯にフォー レストを入れてゆったりと、撮影前に気合いを入れたい朝などには、熱めの湯船にフォー エナジーを入れるのがお気に入りです。よしやるぞ!ってスイッチが入ります。
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アロマ ソルトの1回分のタイプは、出張先にも持っていきます。また、旅先や出張先では肌が変化しやすいので、使い慣れたスキンケアアイテムのミニサイズ、オーガニック ビューティー キットが助かります。10日間分とたっぷりなのもいいですね。
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また海や紫外線が強い場所へ行くことが多く、年中日焼けによる乾燥やたるみが気なっていますが、知人におすすめしてもらって以来手放せないのが、ピュア オイル オーガニック アルガン。顔にも髪にもボディにも、どこでも使えるのも嬉しい。必ず持っていきます。
同様に、乾燥対策に欠かせないのが、コンデンスト リップ バーム。もう、作ってくれてありがとうございますって言いたいです(笑)。固さが絶妙で、唇はもちろん目尻の乾燥対策にも使っています。飛行機の中でもこまめに目元に塗っています。海へ行く時ってスキンケアを丁寧にしている時間がなくて。外や車の中でも、ささっと塗れるところがとても便利です。
ー ありがとうございます。最後に、ブランドの理念や取り組みに、共感できることがあれば教えてください。
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もうリスペクトしかないです!さまざまな取り組みをされているのを、もっとたくさんの方に知って欲しいです。でも、それを押し出しすぎていないところも、ドゥーオーガニックの好きなところでもありますけど。
ー これまで当たり前と思ってやってきているので、今さら言うのもおこがましい気持ちもあって(笑)。それでも、それを再認識して発信していくことが大事だし、世の中にもいい影響になると信じて、最近では発信にも力を入れたいと思っています。
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そういったところはとても共感できます。『HONEY』の編集長も、海が大好きなので大切にするのが当たり前と思っているので、前半でもお話ししたようにサスティナブルな活動が当たり前になっているんです。でも最近は、編集部でのビーチクリーンなども、おこがましい気持ちは捨てるようにして、SNSにあげるようになりました。サスティナブルをトレンドで終わらせず、きちんと発信していきたいですね。
photos by yoshimi
edit&text by Hitomi Takano
稲見悠夏さん
(いなみ・ゆか)
ビーチライフスタイル誌『HONEY』副編集長。ビューティ誌『HONEY Beauty』インテリア誌『BEACHHOUSE』編集長。編集をメインに、イベントやECアイテムの制作、サスティナブルやSDGsを意識した記事に多く携わる。編集部では、月1回クリーンアップを開催中。ダイエット美容家・本島彩帆里さんと「メンタルケア」のコンテンツを発信したり、ラジオに出演したりと幅広く活動中。
http://honey-mag.jp/
@honey_magazine
@_inami_yuka_
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